2015.07.30更新

新宿区四谷の弁護士水野智之です。
相続人間で不平不満が発生すると,たいてい,特別受益の問題が生じてきます。


特別受益で気を付ける必要があるのが被相続人の生命保険金です。

まず,そもそも,生命保険金は受取人を被相続人とした場合を除いて,相続財産とはなりません。
したがって,遺産分割の対象財産からは外れて,受取人と指定された者が,生命保険金を受け取ることができます。


もっとも,そうすると,相続人間で不公平が生じる可能性が高くなります。
そこで,生命保険金も特別受益に当たるという考え方もないわけではありませんし,そのような判断がなされた裁判例もあります。ただ,裁判例の全体の動向からすると生命保険金は特別受益には当たらないというのが原則といえます。

特に,相続財産に比べて少額の生命保険金である場合には,間違いなく,特別受益に当たることはないでしょう。

 

さて,ここから考えると,被相続人がある特定の相続人に対して,あまり相続財産を渡したくない場合,生命保険金として渡すという手段が使えることになります。生命保険金は遺留分減殺の対象にもならないので,遺言よりも手堅い方法といえるかもしれません。
ただ,極端に高額な生命保険金だと特別受益と認められてしまいますが。


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学費や結婚費用の特別受益

 

投稿者: 弁護士 水野 智之

2015.07.28更新

新宿区四谷の弁護士水野智之です。
さて,財産分与というと,一般的には清算的財産分与,つまり,別居時に所有していた財産を均等に分けることを言うのが通常です。

 

ただし,これ以外にも,扶養的財産分与というものがあります。しかしながら,扶養的財産分与は,清算的財産分与がほとんどない場合に補充的に認められるもので,誰でも認められるというものではありません。

 

しかも,財産分与を受ける方に要扶養性がある場合で,相手方に扶養能力があることも必要です。
要扶養性の典型的なケースは,比較的高齢の専業主婦や病気を抱えている方などです。
扶養能力については,婚姻中に形成された財産だけではなく,婚姻前から所有している財産や相続によって取得した財産も扶養能力を判断する要素とされています。

 

ただ,何度も繰り返しますが,扶養的財産分与が認められることは多くありません。裁判所も慰謝料や清算的財産分与で十分賄える場合に,扶養的財産分与を認めることには極めて消極的です。

例えば,以前,扶養的財産分与請求権を被保全債権として,相手方の財産を仮差押しようとしたことがありますが,裁判所からは慰謝料請求権に変えるように指導されたこともありました。

ですから,扶養的財産分与はあまり認められないことを前提に,財産分与の話は進めていくことが重要です。

 


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投稿者: 弁護士 水野 智之

2015.07.27更新

新宿区四谷の弁護士水野智之です。
今日は,久しぶりに交通事故の話題を書きます。
交通事故で特によく受けるご相談としては,保険会社から症状固定にしてくださいと言われたがどうしたらよいかというものがあります。

 

しかし,この話を絶対にそのまま受け入れてはいけません。
そもそも,症状固定日を決めるのは主治医であって保険会社ではありません。

 

この場合,保険会社は,症状固定にしないのであれば,治療費の内払いは打ち切ると言ってくることがあります。そうなると,被害者側としては苦しい立場ですが,だからと言って諦めてはいけません。
ぜひ,弁護士をつけて戦っていくことをお勧めします。
交渉次第では,保険会社から譲歩を引き出すことも可能ですし,仮に,内払いが打ち切られたとしても,健康保険を利用して後から請求できる場合は少なくありません。

 

なお,当職の場合,相手方が保険会社に加入しているのであれば,着手金はゼロで,実費のみでお引き受けさせていただきます。
ですから,保険会社と戦いたいけど,手持ちの費用に不安があるという方にもご安心してお任せいただけます。
しかも,当職は日弁連交通事故相談センターの相談員でもありますから,他の弁護士にはないノウハウも駆使できる自信があります。

 

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交通事故事件の弁護士費用

投稿者: 弁護士 水野 智之

2015.07.23更新

新宿区四谷の弁護士水野智之です。
相続の際,使途不明金が問題となることはとても多いです。
使途不明金は証拠が十分でないことが多く,家庭裁判所でも熱心に取り扱ってくれませんから(東京家裁では3回程度しか取り扱ってくれません。),当事者が自ら証拠をかき集めて,使途不明金がどのように使われたのかを立証しなくてはなりません。
立証できなければ,特別受益を主張したいという場合に証拠が十分でないため,泣く泣く断念せざるを得ないということにもなりかねません。

 

具体例を挙げてご説明します。
例えば,被相続人の病状からすれば払い戻しはできるはずがない,これは相続人の一人が勝手に払い戻したものだということで,払戻請求書を銀行から開示を受けたいというようなケースが考えられます。
最高裁判例では取引履歴の開示は相続人の一人からの請求でも認められています。しかし,払戻請求書の場合,銀行側は相続人全員の同意がないと開示しないことが多いです。
そこで,使途不明金の立証の問題に直面した場合には,弁護士にご相談されることを強くお勧めします。一つの方法として,弁護士が利用できる弁護士会照会を使って払戻請求書の開示を受けることが考えられます。

 

使途不明金問題は弁護士をうまく利用されながら進めた方が確実に結果が残せます。
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相続事件の弁護士費用

投稿者: 弁護士 水野 智之

2015.07.21更新

新宿区四谷の弁護士水野智之です。
離婚問題で女性から相談を受けると,DVという単語がよく出てきます。
私もDV問題については,いくつもの案件を経験していますが,大抵のケースは身体的な被害まではなく,精神的な意味とか,経済的な意味でのDVというケースが多いです。
実際,身体に怪我を負わせるような場合は刑事事件にも発展しますからね。

 

ただ,その一方で,配偶者からひどいけがを負わされている方がいるのも事実です。最近の分かりやすい事例で言えば,元モーニング娘の加護亜依さんも夫から暴力を受けていましたね。もっとひどいけがを受けていた方の離婚事件も何件か受けてきましたが,気の毒な方もいらっしゃって何とか力になりたいといつも思っています。

 

それでも,DVという言葉は認知度が高いこととも相まって,独り歩きしていているという印象が強いです。こんなものまでDVと言えるのかという事案があるのも事実で,そういった事案を夫側で受ける時には,毅然と争っていきます。

 

当職は法テラスや弁護士会のDV相談を担当していますので,DV問題については他の弁護士よりも長けています。
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また,離婚事件についての弁護士費用はこちらもご参考にしてください↓

離婚事件の弁護士費用

投稿者: 弁護士 水野 智之

2015.07.17更新

新宿区四谷の弁護士水野智之です。
台風が近づいてきており,外は風が強いですから足もとにはお気を付けください。

 

今日は相続に関する話題です。
被相続人が所有していた不動産に被相続人の生前から居住している相続人がいる場合があります。
この場合,当該相続人はその不動産を取得することを強く希望するでしょうが,遺産分割が完了するまで,その不動産に居住し続けることは可能でしょうか?
この点については最高裁の判例が出ており,遺産分割が終了するまでは,他の相続人が貸主となり,当該相続人を借主とする使用貸借関係が存続するとされています。

 

では,当該相続人が建物に居住し続けることについて,他の相続人はなにも主張することはできないのでしょうか。
例えば,居住し続けていることは特別受益だという主張が考えられますが,これは認められることはまずありません。特別受益とは遺産の前私いを受けたような場合を言いますが,居住の利益は遺産そのものではないからです。
また,使用貸借関係が成立している以上,賃料相当額の支払いを請求することも困難です。
したがって,最高裁の判例に従って,なるべく早く,遺産分割を終結させるように進めていくのが一番の解決方法といわざるを得ません。

 

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相続問題についてはこちらもご参照ください↓

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投稿者: 弁護士 水野 智之

2015.07.14更新

新宿区四谷の弁護士水野智之です。
生前,被相続人が遺言書を書いたにもかかわらず見つからないというケースは実は結構あります。
この場合,相続人は遺品がある場所を手あたり次第探すしかないですが,それでも見つからなければ,相続人同士で遺産分割協議をしなくてはなりません。
しかも,遺産分割協議をしている最中に,遺言書が見つかったりしたら,協議自体が無駄になってしまうこともあり得ます。

 

こういったことを避けるためには,まずは公正証書遺言を作るのがベストです。多少費用は掛かりますが,遺言書が見つからないというトラブルは確実に避けられます。

 

ただ,費用まではかけたくない,という人もおられるでしょう。そういう場合でも,遺言書は金庫や貴重品の入っている場所に保管するとか,銀行の貸金庫を使ったり,遺言執行者となる人(可能な限り,相続人以外の専門家の方がいいです。)に預けるなどの方法をとるべきです。
せっかく遺言書を書いたのに,見つからなければ全く意味がないですからね。ただ,保管状態が悪かったり,誰か相続人に見つかって毀損されたり,紛失したりしても困ります。
ですので,やはり,遺言書は公正証書遺言を作成するか,遺言執行者となる弁護士などに預けるという方法がよいと思われます。

 

当職も遺言書の案文作成や遺言執行者の就任をお引き受けしております。
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弁護士水野をご指名ください。

投稿者: 弁護士 水野 智之

2015.07.08更新

新宿区四谷の弁護士水野智之です。
今日は離婚事件に絡めて,お子さんを育てるための手当について書いてみます。

 

離婚後にお子さんを育てられている方の場合,養育費だけでは十分ではないことが多いです。
そういった場合,所得制限の要件を満たせば,児童扶養手当を受けることができます。所得の額によって支給額は変わってきますが,全部支給される方の場合,手当の額は月額4万円弱なので,かなり助かりますね。
ところが,離婚前の段階ですと,児童扶養手当を受けるのはなかなか困難です。父親によって「遺棄」されていることが必要なので,婚姻費用をもらっている場合は当然児童扶養手当は受けられません。

 

また,離婚しているか否かにかかわらず,お子さんがいる場合には,児童手当が支給されます。こちらも所得制限がありますが所得制限限度額以上の方でも児童一人当たり月額5000円が支給されます。なお,児童手当は世帯主に支給されることになっていますが,離婚の調停を申し立てているなど,別居中で生計が同一でない場合には児童を養育している方が児童手当を受けることができます。また,婚姻費用をもらっていても児童手当は受けられます。

 

児童育成手当は東京都が実施しているものですが,ひとり親に対して支給されるものです。養育費や児童扶養手当を受給していてももらえますし,所得制限も児童扶養手当より高いです。

 

各種手当をうまく使いながらお子さんを育てていきたいですね。
収入が少なく資産もない方の場合,弁護士費用を立て替えてくれる法テラスを利用して離婚事件をお引き受けすることが可能です。ぜひ30分無料相談をご利用ください。
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離婚問題についてはこちらもご参考にしてください↓
www.mizuno-law.com/divorce/

 

投稿者: 弁護士 水野 智之

2015.07.06更新

新宿区四谷の弁護士水野智之です。
財産分与について当ブログを参考にされる方が多いので,今回も財産分与について書いてみます。


離婚の財産分与では,どの財産が分与の対象となるかがまず問題となりますが,これは別居時とするのが一般的です。
なぜならば,別居した時点で,夫婦の共同生活が終わり,その時点までに財産が形成されたとみるのが適切だからです。

 

その上で,各財産をいつの時点の価格で評価するのか,いわゆる財産評価の基準時が問題となります。厳密には口頭弁論終結時,すなわち,裁判の最終局面の時点が基準時なのですが,金額が動きようがないものと価格が変動しやすいもののとで分けて考えられています。
1 不動産
 不動産については最新の評価によります。一般的には不動産業者の査定書が利用されることが多いです。
2 預貯金
 これは別居時の残高です。金額が動きようがないからです。
3 保険金請求権
 これも別居時の解約返戻金の金額によります。
4 株式など
 価格の変動が大きいため,口頭弁論終結時とされています。
5 住宅ローン
 一般的には別居時の残高とされます。

 

上記のうち,不動産については,特に価格が大きくなりやすいため,入念な準備が欠かせません。
当職は,不動産会社とも懇意にしておりますので,ご依頼者様に少しでも有利な解決をご提示できます。
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投稿者: 弁護士 水野 智之