2015.04.14更新

新宿区四谷の弁護士水野智之です。

今週の天気は雨が多いですね。

 

さて,被相続人が亡くなった後,意外と揉める要素があるのが,遺産が不動産しかなく,あとは僅少な預貯金しかないというケースです。

相続人全員が仲がよく,不動産を共有にしても問題がない場合や,みんなで協力して売却できるような場合はいいのですが,多くのケースでは,自分はお金がほしい,別の人は不動産にずっと住んでいたから今後も住み続けたい,と言ってまとまらないことが多いです。

しかも,特別受益や寄与分の問題が絡んでくることもあります。

 

また,不動産の評価の問題も絡んできます。

通常,このケースでは,不動産をほしい人が他の相続人に相続分相当額の代償金を支払って解決することが多いです。

しかし,不動産をほしい人はできるだけ不動産の評価を安くしたいと考えますし,代償金をもらう側の人はできるだけ不動産を高く評価してほしいと考えます。

そのため,遺産分割調停では,不動産業者の査定書などで,お互いに価格を出しあって,金額を合意することになります。たいていの場合,高額な鑑定費用をかけるくらいならと,ある程度のラインで落ち着くことになります。

 

しかし,代償金の額で折り合えなかった場合,裁判所の審判で判断されることになるのですが,この場合は相続人全員の共有という判断が下ることも多いです。

そうなると,今度は共有物分割訴訟を起こすために地裁に場を移すことになるのです。

公平な解決ではあるのですが,問題を先送りにするだけですね。

悩ましい問題です。

 

投稿者: 弁護士 水野 智之